本来ならバスでくるくると降りて行ってもいいほどの遠い距離を私たちはひたすら歩き、やっと山のふもとにたどり着きました。
山のふもとはまだ海岸や海辺の町までは結構な距離があり、そこにたどりつくまでずっと開発中の住宅地が続いています。
家もまばらで店などもなく、歩いていると小さなスーパーがやっとひとつ見つかったくらいです。
私達も2年ほど前に山の中腹の商店街で店を始めたので、まだ下町の事はよく分からないことがいっぱいなんです。
噂では開発中の住宅地の中心部に、建設が途中でストップしているショッピングモールがあるとか・・・そしてそこは一階の中庭フロアだけ解放していて入ることが出来るそうです。
噂と書きましたが、実はこれ最近通りの端に店を構えた古本屋のご夫婦から聞いた話なんです。仲の良いご夫婦で、なんでもハイキングがてらにそこまで行って中庭でお弁当を食
べてきたのだとか・・・
奥さん曰く「とにかく独特の雰囲気だから一度行ってみる価値はありますよ。中庭というか廃虚というか、ああそうだ、洞窟みたいな雰囲気なんです」とのこと。
洞窟みたいな中庭?想像もつきません。
また一度いってみたらこちらに書いてみますね。
話がそれてしまいましたが、そんなぽつぽつと住宅が並ぶ下町を歩きながら、古本屋の夫婦の話を思い出してkameくんと話をしているうちに、何とか海岸のそばの背の高い防波堤にたどり着きました。